HyJet™ V (ハイジェット V)
ExxonMobil aviation , Japan
製品の概要
Mobil HyJet Vは、タイプVのリン酸エステル系難燃性油圧作動油であり、市販のタイプIVの油圧作動油より熱安定性と加水分解安定性が優れています。優れた安定性によって、タイプIVの油圧作動油よりも航空機システムで劣化する度合いが低く、油圧作動油の寿命を延長し、結果として、航空機の整備コストの低減に貢献します。
Mobil HyJet Vは、高温・低温での卓越した流動性(動粘度)と防錆性を発揮します。また、本製品は、タイプIVの油圧作動油の電食防止性を上回る性能が実証されています。
製品の特長と利益
Mobil HyJet Vには、以下の特長と利益があります。
特長 |
長所と期待できる利益 |
タイプIVの油圧作動油よりも優れた安定性 |
油圧作動油の寿命を延長します 油圧作動油の劣化に伴う更油の頻度を低減させます 油圧システムの保全費用を削減します |
Boeing BMS 3-11、SAE AS1241 タイプIVおよびタイプVの規格に適合 |
タイプVの規格に適合する以上に燃焼性が改善されています |
低密度 |
航空機に搭載される油圧作動油重量を低減します 航空機の燃費を改善します 運転コストを削減します |
優れた防錆性 |
大規模な水分混入事故が発生しても、機器が損害を受けるリスクを低減します |
優れた低温・高温粘度のバランス |
長距離飛行/北極・南極フライトでも精密な油圧システムの制御・応答を可能にします 航空機の油圧システムの寿命を延長します |
デポジット生成を抑制する性能に優れる |
航空機の油圧システムの寿命を延長します 保全費用の削減に貢献します |
電気化学的な腐食(電食)の防止性能に優れる |
サーボバルブやポンプの損傷を防止します |
承認されている全てのタイプIVおよびタイプVのリン酸エステル系油圧作動油と混和性が良好 |
航空会社での使用に柔軟に対応します |
用途
Mobil HyJet Vは、商用航空機の油圧システム用に設計されたリン酸エステル系油圧作動油です。本製品はSAE AS1241に適合し、以下に示す商用・事業用航空機メーカーの認定製品リストに掲載されています。また本製品は、商用のタイプIVおよびタイプVの航空機用リン酸エステル系油圧作動油と、あらゆる混合比率において混和性が良好です。
規格および承認
この製品は次の承認を取得しています: |
AIRBUSNSA 307110N -Type V |
BOEING、BMS 3-11P - Type V、Grade A and C |
BOEING - Long Beach, DMS2014H, Type 5 |
GULFSTREAM、1159SCH302J、Type V |
代表性状
Mobil Hyjet V |
|
酸価、mgKOH/g、ASTM D974 |
0.04 |
自然発火点、℃(ºF)、ASTM D2155 |
>427(800) |
体積弾性係数、100ºF/3000 psi、psi、ASTM D6793 |
210000 |
カルシウム、ppm、ICPES |
4 |
塩素、ppm、XRF |
10 |
熱膨張率、25~100ºC、1℃あたり、API MPMS 11.1 |
0.00086(0.00048) |
導電率@20℃、MicS/cm、ASTM D2624 |
0.4 |
密度@60ºF、g/ml(lb/USg)、ASTM D4052 |
1.000(8.35) |
燃焼点、クリーブランド開放式試験、℃(ºF)、ASTM D92 |
186(366) |
引火点、クリーブランド開放式試験法、℃(ºF)、ASTM D92 |
174(346) |
泡立ち試験、シーケンスI、泡立ち度/消泡時間、ml/s、ASTM D892 |
32/18 |
泡立ち試験、シーケンスII、泡立ち度/消泡時間、ml/s、ASTM D892 |
23/13 |
泡立ち試験、シーケンスIII、泡立ち度/消泡時間、ml/s、ASTM D892 |
34/19 |
四球摩擦試験、摩耗痕径、10kg、600rpm、1h、75℃、mm、ASTM D4172(mod) |
0.26 |
四球摩擦試験、摩耗痕径、4kg、600rpm、1h、75℃、mm、ASTM D4172(mod) |
0.21 |
四球摩擦試験、摩耗痕径、40kg、600rpm、1h、75℃、mm、ASTM D4172(mod) |
0.63 |
動粘度@100ºF、mm2/s、ASTM D445 |
10.6 |
動粘度@127.6℃、mm2/s、ASTM D445 |
2.6 |
動粘度@-15ºF、mm2/s、ASTM D445 |
132 |
動粘度@210ºF、mm2/s、ASTM D445 |
3.6 |
動粘度@-65ºF、mm2/s、ASTM D445 |
1350 |
カリウム、ppm、ICPES/AA |
38 |
せん断安定性、動粘度低下率、40℃、%、ASTM D5621 |
21 |
ナトリウム、ppm、ICPES |
1 |
比重(25℃/25℃)、ASTM D4052 |
0.997 |
比熱容量、cal/g・℃、参考値 |
0.42 |
硫黄、ppm、ICPES/XRF |
51 |
粘度指数、ASTM D2270 |
280 |
水分、質量%、ASTM D6304 |
0.09 |
流動点、ºF、ASTM D97 / ASTM D5950 |
-80 |
NAS等級、NAS 1638、HIAC、ISO 11500 |
7 |
熱伝導率@40℃、Cal/cm・s・℃、参考値 |
33x10^-5(0.0799) |
健康と安全
本製品の健康と安全に関する情報については、https://sds.exxonmobil.com/にある安全データシート(SDS)をご覧ください。特に明記されていない限り、ここで使用されている商標は全て、Exxon Mobil Corporationまたは同社の子会社の商標または登録商標です。
04-2023